ビジネス法務エグゼクティブ
(ビジネス実務法務検定1級)
特定行政書士 安平 一樹
当職は、一時支援金・月次支援金において事前確認を無料で実施し、さらに当事務所で事前確認を受けた方には、申請方法で不明な点や不備通知に対する対処法などを無料で提供してきました。
一時支援金の様子はこちら
月次支援金の様子はこちら
そして、一時・月次支援金を超えて他の給付金申請の不明点の問い合わせを受けることもありますが、当職の事前確認を受けた方に限定してではありますが、それも断らずに無料で回答してきました。
それだけ、コロナ禍という非常事態を深刻に受け止めているからです。
さて、その中で特に気になった質問は、千葉県中小企業等事業継続支援金(月次支援金と併給可能)における確定申告書類のうち、「青色申告決算書」や「収支内訳書」の控えが不足しているという問題に対する相談です。
そのことから、他にもお困りの方がいると考え、その対処法を以下に解説します。
なお、現在、執筆に時間を割く余裕がないため、千葉県中小企業等事業継続支援金についての詳細は下記公式ホームページに譲ります(申請期限:2021年12月28日※本投稿執筆時点の情報)。
千葉県中小企業等事業継続支援金サイト
こうして、千葉県中小企業等事業継続支援金や東京都中小企業者等月次支援給付金のように、都道府県が月次支援金と併せて行う支援金がある場合もありますので、所在地の情報をよくご確認ください。
また、一時支援金・月次支援金の支給対象とならなかった事業者用に、千葉市中小企業者向け支援金のように各市町村が支援金を実施していることもありますので、見逃さないようにしてください。
さて、確定申告を青色でしている方は「青色申告決算書」、白色でしている方は「収支内訳書」も税務署に提出する必要があります。
この点、一時支援金・月次支援金においては、白色申告の方は収支内訳書の控えも申請書類ではあったものの、その提出は「任意」であったため、税務署に収支内訳書を未提出の状態であっても両支援金は申請できました。また、青色申告の方も、一時・月次支援金において青色申告決算書を提出しない申請方法がありました。
しかし、千葉県中小企業等事業継続支援金では青色申告決算書・収支内訳書の控えの提出は「必須」であるため、当該申請では行き詰ってしまうという問題が生じ得ます。
こうして、青色申告決算書や収支内訳書を税務署に提出せずに確定申告を済ませていた方が、その控えの不存在を補うには「税理士が作成する代替書類」による必要がありますが、「顧問先でもない知らない事業者の不存在書類を代替して証明する責任の重さ(危険性)」から、通常は税理士も受任しないか、高額な報酬を請求するのが通常です。
この対処法としては、青色申告決算書または収支内訳書を期限後ではあるものの、正確に作成し税務署に追加提出すればよいです。
その際にきちんと控えも持参し、受領印をもらうようにしてください。
「期限内の申告かどうか」は、支援金申請の要件とはなっていないからです。
以上の対処法で、青色申告決算書・収支内訳書の不足をご自身で補うことができます。
本投稿が今年最後の情報提供に関する記事となります。
駆け込みで急いで作成した内容ではありますが、千葉県中小企業等事業継続支援金を知らなかった方や、確定申告書類の不足の補い方がわからず諦めていた方のお役に立てば幸いです。