2022年3月1日
更新:同年3月3日
更新:同年4月5日
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更新:同年4月22日
更新:同年4月25日
更新:同年5月11日
更新:同年5月22日
更新:同年6月5日
ビジネス法務エグゼクティブ
(ビジネス実務法務検定1級)
特定行政書士 安平 一樹

事業復活支援金とは~事前確認を受ける前にすべきこと~

事業復活支援金は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者に対し、法人で最大250万円(最大100万円の法人がほとんど)・個人事業主で最大50万円が支給される支援金です。

その制度概要及び申請手続は、経済産業省の公式YouTubeチャンネルで紹介されています。

そして、この事業復活支援金を申請する方は、登録確認機関による事前確認を受ける必要があります(一時支援金・月次支援金の受給者は除く。)。
事前確認を受けるにあたり必要な書類を準備する上で理解しておかなければならないものとして、基準月対象月があります。
基準月とは、対象月(2021年11月~2022年3月の中から選択する新型コロナウイルスの影響により売上が減少した月)との比較に用いる月で、①2018年11月~2019年3月、②2019年11月~2020年3月、③2020年11月~2021年3月の「基準期間」の中から、対象月と同じ月を選択します。
この対象月、基準月及び基準期間の選択により事業復活支援金の給付額が決まります。そして、事前確認段階で対象月、基準月及び基準期間を定めておく必要があります。

言葉の定義や計算式ではわかりづらいと思いますので、下記の事業復活支援金事務局公式サイトにある給付額シミュレーション(通常申請用)を利用し給付対象となるかを確認してから事前確認の申込みをするとよいです(特例申請は計算式が別)。
事業復活支援金シミュレーション

なお、当事務所では事前確認を通して給付額のチェックも提供しており、実際にご自身で考えていた対象月、基準月及び基準期間では満額に至らない等その事業者にとって最高額になっていない方に対しては、最も給付額が高くなる対象月、基準月及び基準期間を助言しています(これまでの確率として、2者に1者は最高額となる期間を選択できておらず、当事務所の助言を得て満額給付になる等しています)。

事業復活支援金の事前確認のご案内(有料である理由)

一時支援金・月次支援金に続き、「事業復活支援金」においても当職は登録確認機関を継続し、事業者の皆様に力添えする所存ですので、下記のとおり、ご案内致します。
なお、当事務所の事前確認は事業復活支援金より下記の理由により有料となりますのでご確認ください。

※一時支援金または月次支援金を受給している方は、改めて事前確認を受けることなく申請できます。

まず、当事務所では、一時支援金・月次支援金において困窮する事業者のため事前確認を無料で実施し、事前の案内から申請方法等事後の不明点のサポート、不備通知が出た際の対処法まで、当職から事前確認を受けた方には無報酬で提供しました。
一時支援金は270者、月次支援金は91者、合計361者の事前確認(すべて「全部確認」)を担当したこととなります。
その様子は下記記事を参照ください。
一時支援金「事前確認」の様子
月次支援金「事前確認」の様子

そして、一時支援金の受給結果は270者中で申請に対する受給率約98%でした(当事務所が申請代行した11者は受給率100%)。
他方で、当職から一時支援金の事前確認を受けた方からは原則確認されていない現象として、「不備ループ」という不備通知の連続から抜け出せない事態が一時支援金・月次支援金では生じており、事業復活支援金も同様の事務局(デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社)が国からの業務委託により運営するため、不備ループからの不給付決定のリスクを誰もが負っていると考えられます。
不備ループに関する新聞記事を参考に添付します。
事業復活支援金「不備ループ繰り返すな」公正審査と再審手続きを 全商連が中企庁に要請(全国商工新聞)

また、「不備ループ」につき「報道特集」(TBSテレビ 2021年7月3日放送)でも「一時支援金」時点のものが取り上げられており、下記YouTubeで再生後6分からその問題が紹介されています。

当職ツイッターでは「月次支援金」時点の不備ループ通知を公開しています。

さらに、「事業復活支援金」の不備ループ通知も当職ツイッターで公開しました。

事業復活支援金申請で不備ループに陥らないための注意点を整理した解説記事(連載形式の最終回)も添付します(当事務所で事前確認を受ける方は読まなくても問題ありません)。
「不備ループ」に陥らないためにできること-事業復活支援金申請の注意点8-
上記連載をベースに「全申請者に送る必携の書」を執筆しましたのでご案内します。(当職の事前確認を受けず、自身で申請する方用に執筆)。

【電子書籍のご案内】事業復活支援金申請の注意点~「不備ループ」に陥らないために~

なお、一時支援金で当事務所の事前確認を受けた方から原則として不備ループが発生せず、高い受給率を維持できたことの根拠については、下記記事を参照ください。
申請に対する受給率及び不備ループ発生率ゼロの根拠

当事務所は、当事務所以外で事前確認を受けた事業者からの不備ループ対応を一時・月次支援金において受任しており、一時支援金・月次支援金において不備ループの解消実績も有します(一時支援金2件・月次支援金1件)。その経験から、真正な事業者であっても不正な申請であると疑われやすい傾向も把握しております。
そして、不備ループは一時支援金から月次支援金でさらに脱出困難なレベルとなり、事業復活支援金では不備ループに陥らないことを第一に考えなければなりません。
月次支援金「不備ループ対応」の様子

事業復活支援金は給付額も大きく、一時・月次支援金よりもさらに厳しい審査がなされることが想定されるため、当事務所では本支援金からは事前確認をやむなく有料に切り替え、事前確認を通して不備ループに陥らないよう、支援金申請を業として行える行政書士として、これまでの事前確認、申請代行及び不備ループ対応経験の強みを活かし、申請における注意点まで個別にチェックし助言する等の対応を強化することに致しました。
そして、「不備ループとなるかは原則として最初の申請内容で決まる」ので、事前確認段階から申請を意識した対処をできるかが重要となります。

以上より、どの登録確認機関で事前確認を受けるかにより、事業復活支援金の受給額及び受給率も異なり得るといえます。

なお、事業復活支援金における申請代行不備ループ対応は、時間や労力、責任の観点から、有料であっても当事務所で事前確認を受けた方に限定せざるを得ませんのでご理解ください。
不備ループ対応は「当事務所の事前確認を受けた方限定」であることの再告知
また、当事務所はその経験から、不備ループに陥る可能性を事前確認時に判断し対処できる点も強みです。もっとも、不備ループが発生した後にできる対応はケースにより異なり、手の打ちようのない事案もあります。その点はご理解の上、お申込みください。

以下にご案内する内容については、本来は2022年2月中旬には事業復活支援金の事前確認受付を公開し開始する予定だったものの、上記経験を活かして検討に検討を重ねた結果、開始時期は2022年3月1日となりましたが、正式に公表するに至ったものとなります。
追加情報も順次更新し、コロナ禍に困窮する事業者の救済に努める所存ですので、よろしくお願い申し上げます。

事前確認の報酬額及び内容

当事務所の事前確認は、個人事業主8,800円(税込)・法人11,000円(税込)となります(法人の方が確認事項が複雑であるため金額に差があります。)。面談及びオンラインの双方に対応しています。
面談の場合は報酬額を当日に持参、オンラインによるときは事前にご案内する口座にお振込みください(申請の可否や給付結果に係わらず事前確認の費用として必要となります。)。

そのサービス内容の特徴として、一時・月次支援金で計361者の事前確認を担当した経験があり、かつ、一時・月次支援金で不備ループに陥った計14者に共通する傾向を分析・把握しているため、事前確認段階で事業性の認定及び給付要件の形式的理解を確認するのみでなく、申請上の注意点の確認・助言を各事業者に合わせて行います
そして、当事務所で事前確認を受けた方に限り、①無料で個別的な不備通知対応(「不備ループ対応」は別料金。)、②希望者には申請代行(共にリスクを背負うという意味で完全成功報酬型で給付額の5%+税[アップロード済みの内容確認及び加筆修正等は給付額の3%+税。追加書類作成が生じたときは報酬が加算されることもあります]。不備ループ対応は完全成功報酬型にて別途追加報酬。)を提供します。

なお、「不備ループ」が生じ得るかは事前確認時に見込みを示せますが、当事務所の背負える負担にも限界があるため、対処できるケースとそうでない事案、対応可能な不備修正の回数・程度に差があります。詳細は下記案内を参照ください。

申請代行についてのご案内
事業復活支援金では、事前確認を受けた3者に1者程度の割合で申請代行の依頼もあるため、下記に詳しくその内容を掲載しました。
当事務所の申請代行についての詳細

また、事前確認での書類等のチェックは面談・オンラインの双方とも、企業法務の専門家であり様々な補助金・支援金申請等の実績を有する当職と、当事務所顧問先の会計記帳から決算書類の作成及び当事務所の確定申告経験者の職員(日商簿記1級)2名体制で行うことで、法務・会計双方の観点から手厚い事前確認サービスを実現します。
そのため、かかる時間の目安は面談1時間、オンライン30分程度となります(オンラインは事前に書類チェックをしているため面談時間が短縮されます。)。
事前確認完了後、ご自身で申請される方には申請要領からはわからない申請上の注意点(不備ループ対策)をA4用紙1枚に簡潔に整理したオリジナル資料(11者の不備ループ対応の分析結果に基づく最重要ポイントの解説)を特典としてプレゼントします。

結論として、適正な事業者に対し当事務所が事前確認を行えば(申請代行すれば)100%不備ループは生じないという保証まではできないものの(適正に作成された書類が適切に揃うかによるため。事業を適正に行っていても、適切に書類作成を行ってこなかった場合に不備ループが生じる可能性があります。)、書類確認後には見込みや対処法も提示できるレベルに事務局の審査基準を捉えており、1%でも不備ループ発生率を下げて申請が通るようにすることに心血を注いで取り組んでいます。
それだけ、一時・月次支援金の事前確認361者を1件も断らずに無料で実施し事前・事後のサポートまで行い、同支援金において複数者の十数件の不備ループ対応に完全成功報酬型で臨んだということは過酷な現実で、かつ、その経験はここで活かすべき貴重なものとして蓄積されています。

以下、順に①面談及び②オンライン(Zoom)事前確認案内をします。

① 面談による事前確認

面談による事前確認は原則、行政書士である当職と女性職員(上記日商簿記1級の職員で登録確認機関の担当者として登録済み)で行いますので、女性の方も安心です。

なお、面談による事前確認を受けるにも予約が必要となります。
予約のご連絡は電話でもメールでもかまいません(メールの場合は氏名及び電話番号の記載をお願いします)。

必要書類は下記のとおりで、面談では原本を持参くだされば当事務所にてコピーします。

必要書類
・申請ID・マイページ作成で登録した電話番号、連絡用メールアドレスがわかる資料
(画面印刷したものや手書きのメモ等)

・本人確認資料(運転免許証・マイナンバーカード等)
※運転免許証は両面、マイナンバーカードは表面のみのコピー
その他の本人確認資料は電話・メールにてご案内します。

・確定申告書類の控え一式(個人の場合は2019年・2020年度分及び基準期間を含む全ての年分。
法人の場合、2019年11月・2020年11月及び基準期間を含む全ての事業年度。)
※確定申告書の控えは収受印のあるもの。
e-Taxによる申告のため収受印がない場合は、受信通知メールまたは受付日時が印字された控えが必要となります。
確定申告書に収受日付印・受付日時の印字・受信通知メールもない場合は下記記事を参照ください。
月次支援金における確定申告書控えのそろえ方

・2018年11月から対象月までの各月の帳簿書類(売上台帳・請求書・領収書等)
※帳簿書類については、各事業者により異なる点があるため電話またはメールでご案内します。

・預金通帳(2018年11月以降の全ての事業の取引を記録している通帳)
※通帳の表紙・表紙をめくった1・2ページ目の見開きのコピー
ネット銀行の場合は、口座名義・番号等がわかるページを印刷
※詳しくは電話・メールにて案内しますが、取引先からの振込みがあればそれを確認できるページのコピーも追加

・宣誓・同意書(自署済みのもの)

・(法人の場合、上記書類に加え、履歴事項全部証明書(取得から3か月以内)及び代表者の本人確認資料(免許証等)が必要となります。
また、代表者から委任された者が事前確認を受ける場合は、委任状及び受任者の本人確認資料も必要となります。)


以上の必要書類の中で、「電話・メールによる案内」となっていた部分のみを個別に、ホームページを見てご連絡いただいた場合には説明します(原則はすべて説明しています。)。

面談による事前確認は、新型コロナ対策を十分行って実施しています。
応接室のテーブルにはアクリルパーテーション及びアルコール消毒液も配置して、定期的に換気も行っています。

応接室・アクリルパーテーション

換気の様子

また、応接室からは千葉城も一望でき、開放的な雰囲気ですのでご安心ください。

応接室風景

さて、当事務所の場合、一時・月次支援金では事前確認にかかる時間は申請希望者の負担とならないよう、原則15分程度でした。
それは、私と女性職員(日商簿記1級を有する当事務所自身の確定申告経験者)の2名で、私は本人確認や事業内容の聴き取りを会話を交えて行う一方で、職員は確定申告書や帳簿書類の確認をした後、確認書類のうち、正確に事前確認を行った証拠書類として当事務所でも保管すべき資料のコピーを他の職員が行う間に、私がマニュアルで定められた確認事項を質問するという「3人体制」により実現されていました。
しかし、事業復活支援金からは申請上の注意点や不備ループを意識した書類チェック及び助言を行いますので、原則として1時間程度を要するものとお考えください。

面談による事前確認では、申請上の確認事項・申請要領からはわからない注意点等を整理したオリジナル資料をプレゼントし、当職に申請代行を依頼する方には事前確認で申請希望者に対し必ず読むように伝えなければならない事業復活支援金の詳細について(中小企業庁長官官房総務課)を、読みやすいように印刷してお渡しします。

② Zoomによる事前確認(全国対応)

テレビ会議による事前確認を受ける手順は以下のとおりとなります。

1.テレビ会議による事前確認の申込み(電話またはメール)
※最初にZoom希望である旨を電話・メールにて伝達してください。

2.必要書類の案内を受けて郵送する

まず、下記に案内する書類のコピーを準備いただき、レターパックライトで当事務所まで郵送してください(メールでの画像送信は原則として受け付けていません。)。

※Zoomによる画面確認のみだと正確なチェックに支障が生じ得ることに加え、申請希望者を守るためにも、どのような書類によりどう事業性を確認したのかの証拠を当事務所でも保存する必要があるからです。また、メールによる画像送信だと当事務所の確認作業の負担が増え、事前確認を受けられる人数が減少してしまうため、必要書類の郵送にご協力いただいております。

必要書類
・申請ID・マイページ作成で登録した電話番号、連絡用メールアドレスがわかる資料
(画面印刷したものや手書きのメモ等)

・本人確認資料(運転免許証・マイナンバーカード等)
※運転免許証は両面、マイナンバーカードは表面のみのコピー
その他の本人確認資料は電話・メールにてご案内します。

・確定申告書類の控え一式(個人の場合は2019年・2020年度分及び基準期間を含む全ての年分。
法人の場合、2019年11月・2020年11月及び基準期間を含む全ての事業年度。)
※確定申告書の控えは収受印のあるもの。
e-Taxによる申告のため収受印がない場合は、受信通知メールまたは受付日時が印字された控えが必要となります。
確定申告書に収受日付印・受付日時の印字・受信通知メールもない場合は下記記事を参照ください。
月次支援金における確定申告書控えのそろえ方

・2018年11月から対象月までの各月の帳簿書類(売上台帳・請求書・領収書等)
※帳簿書類については、各事業者により異なる点があるため電話またはメールでご案内します。

・預金通帳(2018年11月以降の全ての事業の取引を記録している通帳)
※通帳の表紙・表紙をめくった1・2ページ目の見開きのコピー
ネット銀行の場合は、口座名義・番号等がわかるページを印刷
※詳しくは電話・メールにて案内しますが、取引先からの振込みがあればそれを確認できるページのコピーも追加

・宣誓・同意書(自署済みのもの)

・(法人の場合、上記書類に加え、履歴事項全部証明書(取得から3か月以内)及び代表者の本人確認資料(免許証等)が必要となります。
また、代表者から委任された者が事前確認を受ける場合は、委任状及び受任者の本人確認資料も必要となります。)


以上の必要書類の中で、「電話・メールによる案内」となっていた部分のみを個別に、ホームページを見てご連絡いただいた場合には説明します(原則はすべて説明しています。)。
到達した書類に不足・不備があった場合の追加提出分はメールによるデータ送信で受け付けます。

3.テレビ会議による事前確認の日時を予約する(電話またはメール)
書類到達後あるいは書類到達日時を考慮して予約してください。

4.テレビ会議の予約日時に当職がZoomの「招待リンク」をメールで送信するので(多数の案件対応のため事前に会議室を作成・送信はしません。)、それに基づき会議に参加し事前確認を実施(Zoomを事前にインストールしていればリンクをクリックで参加できます)
※書類確認がコピーの郵送により事前に済んでいるため面談よりは時間短縮できますが、Zoomによる事前確認は原則として30分程度かかるものとお考えください。
なお、本人確認資料(運転免許証等)は画面で確認し、その他書類も必要な部分を画面に提示してもらい確認します(画面共有は使いませんので、不慣れな方も大丈夫です。ご安心ください)。

5.事前確認終了後、登録確認機関が行う手続きの完了報告を当職が添付資料(申請上の確認事項・申請要領からはわからない注意点等を整理したオリジナル資料をプレゼント)とともにメールで送信

以上でZoomによる事前確認完了となります。
なお、Zoomによる事前確認は当職が担当します(事務所には職員もいるため、当職はマスク着用で対応します。ご了承ください)。

Zoomによる事前確認

事業復活支援金申請から給付されるまでの期間

事業復活支援金申請から給付されるまでにかかる期間を2022年4月時点の状況を類型化して整理しましたので、詳しくは下記記事を参照ください。
事業復活支援金申請から給付までにかかる期間

事業復活支援金の申請受付期間

申請期限は当初2022年1月31日(月)~5月31日(火)まで(事前確認は2022年5月26日(木)まで)でしたが、期間の延長がなされ、申請期限は2022年6月17日(金)・事前確認は同年6月14日(火)までとなりました。
なお、申請IDの発行は2022年5月31日(火)までに行う必要があります。

事業復活支援金では不備ループが繰り返されず、適切な審査がなされ、困窮する事業者への救済の手が行き渡ることを切に願っております。

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